結婚式は“おかげさま”の世界。オンラインウェディングで繋いだ感謝のキモチ

2021.09.06

長崎サンセットマリーナに位置する「ザ ヴィラズ 長崎」で、コロナの影響で2度の延期を経て2021年2月にご結婚式を挙げられた拓人さん、志帆さん。当日は「オンラインウェディング」を組み込み、
会場に足を運ばれたゲストとオンラインでご参加されたゲスト、双方が楽しめる工夫をされました。
当日までのご準備の様子や今感じられていることをお話しいただきました。

Q. 当初、どんな結婚式を描いていらっしゃいましたか?

拓人さん「当初から自分たちがお世話になっている人たちに感謝の気持ちを伝えたかったので、自分たちが主役より、『ありがとうございます』が全面に出るような結婚式をしたいなとは思っていました。私たちがダイビングを通して出会っているのと、妻がとっても海が好きなので、海が見える式場がいいと思っていました」

志帆さん「もともと大人数でするっていうよりも、親族とか近しい人たちとアットホームにしたいなっていうのがありました」 

Q. 当初は2020年の3月に式をご予定されておりました。コロナの流行でどんなことをお考えでしたでしょうか。

志帆さん「もともと子どもの参加予定人数が多くて、休校で一斉に学校がお休みになるってなった時に、ほとんどの家庭が難しいかなっていうので、その時に諦めました」

拓人さん「その時ってコロナがどういうものかって分かってなかったし、自分たちも皆さんがあんまり心配せずに来られるときにさせていただきたいなと思っていたので、妻は号泣だったんですけど、、、2020年7月に延期を考えました」

Q. 2020年7月をご予定された後、再度延期をご決断されました。結婚式をやめようかな、という選択肢はありましたか?

拓人さん「やらない、はなかったです。やっぱりヴィラズさんで挙げたいよねっていう気持ちがすごく大きかったので、近しい人だけなんですけどその方たちへ感謝を伝えることが一切無いまま、コロナで淡々と過ぎるより、延ばしてでも両親やゲストの皆さんにちゃんと感謝の気持ちを伝えられたらなと思っていました。

2回目の延期は3月の1回目のときよりショックはなかったです、延ばしてくださってありがとうございます、だけですかね」

志帆さん「どうなるんだろうなっていう不安はあったんですけど、ウェディングプランナーの生森さんは不安もしっかり受け止めてくださって」

Q. 2度の延期。モチベーションをどう保たれましたか?

拓人さん「2度目の延期の頃、ヴィラズさんからお花とメッセージが届いたんですよ、家に。二人でずっと家にいて、結婚式どうなるかなって毎日思ってた時に、ヴィラズさんはこんな形で繋がっててくれるんだって思って。それでモチベーションを上げていただいた気がします」

志帆さん「あと2020年の10月くらいに久しぶりにヴィラズさんのレストランに来て、その時にヴィラズの皆さんが何にも変わらなかったのが大きくて。10月にお会いして、11月12月ぐらいにオンラインウェディングの案をいただいた時に、あらためて気持ちが高ぶっていきました」

オンラインで参加のゲストにも会場装飾と同じデザインのフラワーボックスを事前に送付し、一体感をうみました

▲オンラインとリアル参加者と同タイミングで行った演出「クレールストーリア」、リアルゲストだけでも楽しめるバルーンリリースをお開きの前に

お食事やお花、演出アイテムも届けられるオンラインウェディング

Q. オンラインウェディングのご案内を受けてどう感じられましたか?

拓人さん「僕たちがリモート自体を体験したことがないので、どういう風になるのかは分からないけれど、直接出席していただける方以外は欠席になってしまうかなと思っていたので、東京にいる友達とも画面越しでも会えるんやってという喜びの感想が一番でした」

志帆さん「私は素直に嬉しかったです。私の周りの同世代の結婚式を延期していた方とかは、そのまま中止にしたり、家族だけでしたりって話を聞いている中で、ヴィラズさんがリモートで、しかもご飯とかお花とかもつけてくれるっていうのを聞いた時に、良かったーと思って。本当安心したのが大きかったです」

Q.オンラインでのご参加者はどんなお顔ぶれだったのですか?

拓人さん「僕の方は、妹と親戚、地元福岡の友達がほとんどですね」

志帆さん「私も看護師の友達が多いので、友達は全員オンラインでした。あと、最初は予定していなかったのですが、式場と職場を繋いでくれて。障害がある方のデイサービスでその時は働いていて、障害のある子たちはなかなか結婚式に参加できないんですけど、デイサービスのイベントとして職場のスクリーンに映して、利用者さんと職員で、一大イベントとして観てくれて。それは1年前には想像してなかった嬉しさでした」

Q. オンラインにご参加の方への事前の配慮はどんなことをされましたか?

拓人さん「オンラインで参加してくださる感謝のご挨拶を先にお伝えしながら、説明書を作成してお届けし、実際にリハーサルを皆様にやりました」

志帆さん「あらかじめ、オンラインツールを使ったことがあるかを聞いたら、やっぱり年代的に使ったことがある人があんまりいなくて、説明書を書くのが主人は得意なので、全部主人がパンフレットを作ってくれました」

拓人さん「僕たちがしたことがないことに招待をするってこと自体が主催側としては不安要素でした。繋げ方が当日分からなくてやっぱり繋げなかったってなるのが一番心配やったので、やり方とかを僕たちなりにお伝えして練習をして、当日を迎えたって形ですね」

Q. オンラインご参加者からは事前にどんなお声をいただきましたか?

拓人さん「一番質問で多かったのは『どういう服装でおったらいい?』っていう。なんでもいいよーって言ってたけど、皆さん当日になったら正装が多かったです。あと、ご祝儀をどうしたらいいの、は結構質問としてあって、僕たちの中では、リモートで出席をしてくださるというだけで“ありがとうございます“だったので、事前にご祝儀のことは話してないです。連絡をいただいた方には『お気持ちありがとうございます、嬉しいです、郵送でいただけたら』ってお返ししました」

オンラインとリアルの列席者、それぞれが楽しめる工夫を追加した

Q. オンラインとリアルの列席者のためにどんな工夫をされましたか?

志帆さん「最初に考えていたプログラムだと、式場列席者がメインのような結婚式だったんですけど、オンラインの方も楽しめるよう大きく3つほど工夫と追加をしました。オンラインの方も参加できる抽選会みたいなものを一緒に入れたり、フォトラウンドもテーブルを回った後にオンラインのご家族一つ一つと繋いでいただいて記念撮影させていただいたり。あとはクレールストーリアという会場とオンラインの方が同時に一緒に火をつけて一人一人の手元にメッセージが浮かび上がるっていう演出を入れました」

拓人さん「一方でリアルで参加してくださった方のために、バルーンリリースを進行に入れました。コロナでも参加してくださった方が、傍観者にはならないようにしたいなと思っていて。

志帆さん「その時の記念写真は後で送ったんですけど、それは来てくれた方にしかできなかったなって。
リアルで来てくださった方に何かした方が絶対いいよねって言って、入れて本当に良かったです」

Q. 反応やご感想はどんなでしたか?

拓人さん「式後の友達からの感想としては、『家にいたら思ったよりたくさん色んな物が届いた!ご飯も引き出物もいっぱいありがとう』みたいな感想が多かったです。オンラインで参加したの方から送られてきた動画としては、挙式の動画と、風船を飛ばしている動画と、会場の参加者とオンライン参加者全員で行った演出クレールストーリアの動画が多く返ってきました。インパクトに残ってたんだろうなっていう。

志帆さん「オンライン用にスタンバイしてくださったカメラマンさんが本当に上手で、挙式の映像が一番いいところで見てるんじゃないかっていう。感動しました。そこが皆インパクトに残っていたのか、挙式の動画がいっぱい送られてきました。

またクレールストーリアはやってよかったなって思います。一体感というか、繋がっているというか、まさにその通りって。クレールストーリアの時とか、友達が泣いてました」

Q. お式のお開きの時の拓人さんの涙、どんなご心境だったのですか?

拓人さん「結婚式の準備で小物を作るっていうのは僕がやってたんですけど、作れば作るほど準備は重なっていくけど、本当にできるのかなって、これを活かせる時がくるのかなって。コロナが酷くなって、この時期に挙式を挙げる僕たちのことをどう思ってるのかなとか、ゲストの方への配慮が重なってきたりして、色んな不安が重なっている中で、皆さんのお力を借りて挙げることができたっていうので、もう涙ポロポロでした」

結婚式はおかげさまの世界

Q. 結婚式をされて改めて感じられていることを教えてください

拓人さん「おかげ様の世界で結婚式って成り立っているんやなって思いました。最初はやっぱり楽しい式にしたいねーとか、自分たち何する?みたいな感じの、自分がしたいこととか、喜ばせたいってことなんかは考えてはいましたが。コロナっていうことがあったおかげで、自分たちが叶えたい結婚式をこんなになってまで支えてくださっている方がいらっしゃったりとか、応援のお花を贈ってくださるお心遣いをしてくださる方がいるとか、僕たちだけで挙げてる式じゃないなっていうのはよりこのご時世だからこそ感じれたというのは気がします」

志帆さん「感極まりそうや(笑)」

拓人さん「今でもです(笑)」

志帆さん「挙げないか迷っている人もいると思うんですけど、やっぱ挙げたほうからしたら、挙げたほうがいいって思います。私たちはこの形で大満足と、達成感とあるんですけど、こんなに自分たちに協力してくれる人がいるってこと一生ないんじゃないかなって思う。だから結婚式っていいなって思いました。それぞれの夫婦と、色んな事情があるとは思うんですけど、諦めてほしくないなって思いました。

この 1年色んなコロナできついところがあったと思うんですけど、ヴィラズさんがいてくださったことで、この全てが実現できたので、変わらずいてくださって、本当にありがとうございます」

拓人さん「結婚式で他の式場ができてないことができるっていうのは、他の人からしたら、それを知ればできたのにっていうのが一番後悔になると思うので。こういう地方でも、ここだったらできるっていうのがもっと広まればいいんじゃないかなって。リモートの事例として僕たちがインタビューを受けることで、やってみようかなとか、こういう形だったら実現できるのかとか思う方が一歩踏み出せるんだったら、それがとても嬉しいなと思っています」

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