コロナがあって逆に自由に、自分たちの大切なものを表現していけるような結婚式ができた

2021.08.25

沖縄での結婚式を描いて準備を進めていた2020年春。その矢先のコロナウィルスの感染拡大により、沖縄を断念し福岡での結婚式を選ばれた滋さんと聖子さん。
先のことを想像した上で今できる式を模索され、2020年10月に「ザ マーカススクエア 福岡」で式を挙げられました。お2人に渦中の心境と今感じていることを伺いました。

Q.プロポーズからご結婚式場探しまでとてもスムーズだったそうですね。お2人は結婚式に対しては当初どういう希望や思いがありましたか?

滋さん「2020年1月に両親に挨拶に行った後、10日後くらいに沖縄に行ったんですよ。まずそこで大体式場決めたんだよね?」

聖子さん「親孝行で親に沖縄旅行をプレゼントできるなって思ったんです。だから沖縄でしたいって。そしたら、来週くらいに行くよ、みたいな感じで(笑)式場もピックアップして予約まで取ってくれて、みたいな感じでした」

Q.では、式場を決めた直後からじわじわとコロナが流行り始めたような状況でしたでしょうか

滋さん「そうでうね、式場を決めたあたりは全然状況の予想がつかず、7月初旬の式にあわせて最初の4月の緊急事態宣言くらいの時は最終段階の打ち合わせをしてたんだよね」

聖子さん「私はここまで決めたんだからできればやりたいって。列席者がコロナになってしまうのは嫌でしたので迷っていましたがやりたいという気持ちもずっとありました。
結局、夫が何回も危ないからやめようって。だから、分かったじゃあ諦めようって。沖縄は諦めたんだよね」

滋さん「移動手段や小さい子もいるし、あんまり無理はできんかなって。それなら沖縄は一旦ちょっとやめて、冷静に考えようかなって」

Q.とても葛藤されたと思うのですが。

聖子さん「私は結婚式をしたいと言うより、親孝行したかったんです。親を沖縄に連れて行ってあげたかった。母も全然旅行とか行ってなかったし、連れて行きたいなって、そっちの方が強かったんです。それで、いやしたいって粘ってた。ですが、大切な家族をコロナの危険にさらすのは、天秤にかけて、違うなと思って諦めたんです。それから、福岡エリアで挙げることを検討し始めました」

▲聖子さんが気に入られたチャペルでの挙式

▲ご親族様のオンライン参加や、大切な人たちとだからできる演出を工夫

今できる最大限を。沖縄から福岡にして広がった選択肢

Q.福岡エリアで探そうと決めた際にはどんなことを考えていらっしゃいましたか?

滋さん「2年後3年後にするっていう選択肢はなかった。その時確実に状況が良くなっている可能もないですし。あと2、3年後だと多分もう子供が生まれていたりとか、環境が変わったりしてなかなかタイミングが無くなってしまうということもあるだろうということで、リスクを低くしてやれば問題はないかなと。

大人数は無理だけど、大事な友達を呼んで、ささやかにやるのもいいんじゃないかなと。
なので、最初の緊急事態宣言が明けた次の日とかに福岡エリアで探し始めましたが、逆にちゃんと式場が対応してくれるかなって思いました(笑)」

聖子さん「福岡にすることで、逆に友人も呼べるじゃんみたいなのがありました。そっちもラッキーだと思ったんですよ。リスクを最小限にして今、したいって」

滋さん「まずはささやかに結婚式をして、後で友人を呼んでお食事会をしたりするのもいいかなっていうのがあって。1回きりで大人数を呼ぶんじゃなくて分散型で。私は東京に友達がいるんだけど、今は行けないけど子どもが大きくなって移動が楽になった際に、数年単位のスパンでやってもいいのかなって思ったんです」

聖子さん「私も小倉にすごく仲がいい友達がいて。でもやっぱり、病院で働いているので、お互いそのリスクが分かるから、じゃあ落ち着いたら小倉に行ってお食事会しようねって。だから本当に今呼べる友達だけで、最小限で、厳選に厳選して呼んだんです」

滋さん「沖縄のときに聖子さんが好きそうなチャペルの雰囲気は何となくもうわかってので、この「ザ マーカススクエア 福岡」のチャペルを薦めたら。。。」

聖子さん「すぐに気に入りました(笑)」

この規模だからできることを考えた

Q.式が間近になったころ、親御さまはどのようなご心境のようでしたか?

滋さん「うちは特に親戚を呼んでいたので、どんな感染対策がされているのかは気にしていましたね。事前に何人来るのかとか、一つのテーブルに何人座るのかとかは聞かれましたね。不安とは言っていたけど、説明したらこれなら安心だねって」

聖子さん「私も反対とかはなくて。やはり、一人一人の距離感は気にしてました。それを伝えたえら、あーそれなら、って感じでした」

Q.お2人が結婚式づくりで大事にしたポイントは何でしたか?

聖子さん「兎に角、こんなコロナの状況下ですので、結婚式に来てよかったなって思ってもらうのが一番だっていうのがぼんやりとあって。ウェディングプランナーの伊藤さんと打ち合わせしていく中で、アドバイスを沢山言ってもらって。退場の時に列で汽車を作ったりとか(笑)これまでの他の披露宴では見なかった、この規模だからできることを考えました」

滋さん「まぁ手作り感というか、そういうのを逆に出せるなと思って工夫しました」

Q.結婚式当日はオンラインで滋さんのお兄様が参加されましたね。

滋さん「長崎の兄は帰って来られないかったのでオンラインという形があることを知ってお願いをしました。当日は、結構自由に話せました」

聖子さん「高砂の目の前にタブレットが置いてあったじゃないですか。お料理が美味しくて沢山食べていたので、そればかり見られたのではないかと、、、笑
まだ、一度も会ったことがないお兄さんとお姉さん…」

滋さん「それを含めて、まぁ面白かったかなって。ネタにはなるかなって」

Q.結婚式の最中や後からどんなことを感じましたか?

聖子さん「式中に親の表情を見た時に、ふと良かったなと思う瞬間がありました。友人も5人呼んだけど、みんな楽しいとかご飯美味しいとか言ってくれてたから。5人だけでもできてよかったなって。式終わった後も、こんな中でできてよかったなって。幼馴染の子は泣いてくれました。親も、あとで実家帰った時に、本当にいい式だったねって言ってくれてほっとしました」

滋さん「親も友人も、コロナ禍でも喜んで来てくれて、楽しんでくれたのが何より良かったかなって」

式を挙げたいという気持ちに正直に、大事な人たちを守るための結婚式を

Q.結婚式を通じて改めて今気づいたことはありますか?

滋さん「こじんまりとした式でしたけど、こういう人たちに囲まれて、支えていただきながら生活してるんだなっていうのが実感できましたね。結婚式は人生で1回しかないから、その時だからこそ見える姿や表情もあるんだなっていうのが分かった。そういうところで友達に対する信頼もグッと強くなりました」

聖子さん「大事な人は、本当に大事なんだなって改めて感じたし、私たちは、この人たちのおかげで今までやってこれたんだなとか、この人たちに色々やっていかないといけないなって改めてそう思うような感じになったよね。やっぱり、自分たちのことだけじゃないんだって。改めて自分たちの今までと、これからの自分たちを、私たちが守っていかなきゃと思える機会になったかな」

滋さん「式がよかったのはスタッフさんが本当によくしてくれた、式も要所要所で締まって、笑いもあって、本当にスタッフさんには、ありがとうございますというか。すごい人生の中の大事な場面で、あれだけ色々考えてやってくださって、すごい仕事だなって思います」

聖子さん「コロナ禍でも、やっぱり結婚式って挙げたいと思うのも本当の気持ちだと思うんです。私も挙げたいって気持ちがあったし、それはお嫁さんのほうが強いのかなとも思うんです。私たちは何も悪いことはしていないんですけど、でももし挙げるんだったら自分の大事な人たちを守るための結婚式を、とは思います。それがイコール自分たちの幸せにもなると思いました」

滋さん「ある意味、コロナがあって逆に自由に結婚式ができるのかなって。いつもの常識的な範囲で結婚式はこんなもんかなとかで準備するのではなくて、こういう時だからこそ、自分たちが本当にやりたい、自分たちの大切なものを表現していけるような結婚式ができるんじゃないかって、結婚式をやったからこそ、今思えています」

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