今回のお客様は、女性おひとりでのステイで「スケープス ザ スィート」での滞在は初めてのお客様でした。
数あるプランの中から、女性が選んだのは日常からの解放をテーマにした“escapeプラン”。
ご予約確認の電話の際に、今回のご滞在の目的や今のお気持ちをお話ししてくださいました。
「最近はずっと職場と家の行き来ばかりで。海を見るのも久しぶりなんです…」
「普段はお仕事でお忙しい日々をお過ごしなんですね。
お仕事はどんなことをされていらっしゃるんですか?」
「本当は新店のオープンを控えていたのですが、昨今の状況下でなかなか上手くいっていなくて、少し気分を変えたいと思って。」
少し寂し気な声でお話ししてくれた女性へ、この日の滞在を通じて明日への活力がチャージされるような1日をご提案しようと考えました。
SCAPES THE SUITE
『美しいランドスケープへ、その日わたしたちはエスケープする』をコンセプトにする「スケープス ザ スイート」は、全4室とコンパクトながらすべてがスィートルームという特別な仕様のホテル。お客様からのご予約をお受けする時から、日常から解き放ち、明日へのエネルギーをチャージする準備がはじまります。「スケープス ザ スィート」での感動エピソードをご紹介します。
喧噪した日常からのescape&charge
この女性へご提案するキーワードは「escape(逃避)」と「charge(満たす)」。
お電話でお話をしながら、ミュージカルを見たり本を読んだり、多趣味であることや様々なことから刺激を受けることを好んでいて、感性が豊かな方だとわかりました。
この女性の心にあるわだかまりを取り除き、未来への希望と明日への活力になるような“気づき”をご提案したい。
まずは部屋にメッセージを準備しました。
この日の滞在が、新たなスタートとなることを願って
【新しく生まれた今日が、素敵な1日になりますように。】
1冊のBOOK
そして、もうひとつご用意したのは、1冊のBOOK。
『海の向こうで』
5つの物語で構成され、海と、空と、記憶で繋がり、静かな日常の中で手を精一杯伸ばした数センチ先にある、もう少しで届きそうな希望について描かれた本です。
久しぶりに訪れた海の波音を聞きながら、
本の世界に没頭し、ご自身と重ね合わせ、向き合うことで
明日への活力に満たされるような時間を届けたいと考えました。
滞在中は女性との接点を極力減らし、部屋で過ごす一人の時間を大切にしていただきました。
「いってらっしゃい」のひとこと
チェックアウト時に女性から
「お部屋にご準備いただいた本は持ち帰ってもいいのですか?とても気に入ったので。」
と、リクエストをいただきました。
「海へ来たのも気づけば2年ぶりで。窓の外から波音がずっと聞こえてきて一人の時間を満喫できました。」
女性の表情はとてもすっきりしたような、晴れ晴れとした笑顔を浮かべていらっしゃいました。
いつでもchargeの為にお帰りいただきたい、そんな思いを込めて
「いってらっしゃいませ。」
お見送りの言葉を添えました。
「いってきます。」
凛としたその声からは最初のどこか寂しげな印象は少しも感じられず、軽やかな足取りで新しい一日へと向かっていかれるようでした。
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