VALUE CREATION 01 住み続けられるマチヅクリ

施設の運営を通して、地域と創る未来 歴史的資源を活用した
地域に根ざす施設運営を
目指して

地域にある歴史的資源の管理運営を行うとともに、観光拠点にふさわしいサービスの提供のために新たな施設の整備や既存の未利用施設の活用など、地域の魅力向上を目指した新規出店を実施しています。地域に残る歴史的資源の保存と活用の好循環を作り出す観光まちづくりの推進に努めています。

CASE STUDY 01ザ ランドマークスクエア
オオサカ
THE LANDMARK SQUARE OSAKA

歴史と伝統を感じる非日常を提供する国際都市のランドマーク

2017年10月、大阪市の歴史的建造物である「MIRAIZA OSAKA-JO」内にオープン。「世界が共感するクールジャパンで国際都市のランドマークに。」をコンセプトに日本のクールさを現代風に再編集、歴史と伝統を感じるスタイリッシュな空間で、ここでしか体験できない非日常な時間を提供し続ける複合施設です。

これまでの歴史

はじまりは1931年。昭和天皇の即位を記念し、第四師団司令部として建設されました。欧州の古城を思わせる重厚なロマネスク様式は、大阪城天守閣と関係性を結び、東西城郭が並ぶ様子を表現していると言われています。戦後は大阪府警本部や大阪市立博物館として役割や姿を変えながら、変わることのない人々の敬愛によって守られ、今日まで大切に紡がれてきました。

歴史の共有・継承

昭和6年に建設された重厚な欧州ロマネスク様式の建物であるこの建物は、昭和天皇の即位を記念して市民の寄付により、大阪城天守閣の再建、大阪城公園の新設とあわせて第四師団司令部として建設されました。外観はヨーロッパ中世の古城に似せた堂々とした建築で、壁面上部の装飾や正面及び四隅の隅塔などにその特徴があります。

戦後は大阪市警視庁、その後は大阪府警本部として使用され、昭和35年から平成13年までの40年間は内部を改装し、大阪市立博物館として使用されるなど、大阪城とともに多くの人々と関わり守られてきました。
平成13年に大阪歴史博物館にその用途を移して閉館した後は、その活用について検討されることはあったものの具体化することはなく、限定された利用があるのみで16年間活用がなされていない状態だったものを2017年、近代建築としての価値を保存しながら和洋折衷の現代的解釈を加え、国内外から訪れる人々に、空間・サービス・料理のトータルで歴史と現代が融合する場として生まれ変わりました。

竣工時の内装の活用

大階段建物の中央に構える重厚な大階段や大理石、壁面の彫刻が当時の面影を残します。
貴賓室かつて天皇を迎え入れる部屋として使用された貴賓室。天井に施された大阪欄間(らんま)をそのまま活かしています。目の前に大阪城が広がる、貴賓室から繋がるテラスの床面タイルや柵は当時のまま残されています。
ステンドグラス大阪市立博物館の時代から受け継がれてきたステンドグラス。現在も美しく光を取り入れます。

現代との融合・活用

大阪城公園の開設という大阪市の都市計画の歴史を示す文化財でもある「MIRAIZA OSAKA-JO」内にある複合施設「ザ ランドマークスクエア オオサカ」。訪日外国人で賑わう大阪城公園における“日本文化の発信基地”として、手が届きそうなほど近くに大阪天守閣を臨むことができる唯一無二のロケーションと、ウェディングやレストラン運営で培った企画力を生かし、世界的な観光都市・エンタテインメントシティ大阪の魅力向上と、大阪城公園および大阪の経済成長に貢献することを目指しています。

現在の活用事例

レストラン本館屋上に位置するルーフトップレストラン「BLUE BIRDS ROOF TOP TERRACE(ブルーバーズ ルーフトップテラス)」では、大阪城天守閣の一番近くで過ごすバーベキュースタイルで楽しめるレストランとして、国内外のお客様にご利用いただいています。
また、貴賓室など受け継がれてきた歴史を当時の面影のある空間でお過ごしいただけるレストラン「crossfield with TERRACE LOUNGE(クロスフィールド ウィズ テラスラウンジ)」を運営しております。
ウェディング変わることのない人々の敬愛によって守られ、今日まで大切に紡がれてきたこの特別な場所での挙式。ロマネスク様式のクラシカルな赤煉瓦と、歴史を刻む荘厳な天守閣、異なるふたつの間に生まれる唯一無二の結婚式場として人気を博しています。

CASE STUDY 02 高宮庭園茶寮TAKAMIYA TEIEN SARYOU

高宮庭園緑地の活用
歴史的価値を継承し、
地域活性化のための空間再生

2022年4月、福岡県の高宮南緑地(旧貝島家住宅)の管理・運営事業者として福岡市と共同し、「高宮庭園茶寮」をオープン。現代の技術とデザインを融合させることで”市民が交わる都市公園”という新たな空間として蘇らせました。
歴史的建造物のもつ、日本文化・豊かな自然を継承しながらも現在との融合を図っております。

日本文化・歴史・自然と現代を融合させた市民が交わる都市公園

かつて筑豊の炭鉱王と呼ばれた貝島家の邸宅の跡地として、現在は福岡市の指定文化財に指定されています。100年の時を超えて当時の趣、歴史的建造物として継承すべき部分や、豊かな緑地はそのままに現代技術とデザインを融合させ、福岡の新たな寛ぎの場を目指す施設として2022年4月オープンしました。

日本文化の継承

現存する日本文化を感じることのできる箇所は、歴史的価値を可能な限り継承できるよう、できるだけ当時の趣を再現した改修を実施することで、日本文化を感じられる空間として保存・管理をしています。

歴史の共有・継承

応接室の床の間を活用した
ブックライブラリー
貝島家の歴史や貝島家に紐づいた炭鉱の歴史、建物自体の歴史などを写真や資料、書籍を通じて紹介するブックライブラリーを設置し、広く市民や国内外ゲストの皆様へ開放しています。
意匠を保ちながら不特定多数の利用者が安全・快適に利用できる改修歴史的価値や意匠を保ちつつ積極的にユニバーサルデザインを取り入れ、ソフトの配慮との組み合わせで、すべての利用者が快適に過ごせる施設づくりを心掛けました。
旧宅の歴史的価値をより引き立てる提案本座敷、応接室の床の間など要所は可能な限り伝統的な工法・材料を使い修理。破損などなく状態の良い箇所は、必要箇所を修理の上、現状のまま活用しています。
解体材の活用蔵の基礎石:旧宅の玄関と民設施設をつなぐ通路の敷石に。
蔵の屋根瓦:床に瓦敷きの庭にアートとして活用。
蔵の扉:民設施設のミュージックホールの出入口扉としてリユース。

自然を楽しむ空間の提供

既存の豊かな自然や歴史を伝える木々はそのままに、季節を感じる桜や梅、紅葉などを植え込むことで、旧宅や新たに設置する施設と融合した、新しい自然のデザインを楽しむ空間づくりを実現しました。

現代との融合

現存する建築はできる限り活用した旧宅と、現代建築の新設施設のデザインはしっかりと分けながらも、庭園を介して両施設を自然に繋げることで、空間の調和を意識しています。

市民・国内外ゲストの交わり1. 日常的に気軽に利用できる茶房、ブックライブラリー
2. くりかえし活用できるレストラン、バンケット
3. 市民が施設の認知や利用のきっかけとなるイベント
歴史的建造物である旧宅を中心とした計画配置に隣接したホールの新設新たな賑わいを呼び、敷地全体のバックアップをもたらす施設としてコンベンションホール、ミュージックホールを新設、活用。

SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS SDGsへの貢献

ポジティブドリームパーソンズではこの取り組みを通して主にSDGsの目標11、12、17の達成に貢献していくと共に、SDGsが目指す持続可能な社会の実現に貢献していきます。